接地や着地時の衝撃吸収能力低下は足底腱膜炎のリスクファクターとされています。
そのため、衝撃吸収能力の低下につながる足部のハイアーチや踵部脂肪体の変性は足底腱膜炎に関連しているとされている。
しかし、接地や着地時の衝撃吸収には足部だけでなく近位の膝関節、股関節も大きく関わる。
着地動作時には膝と股関節の屈曲角度が大きいと床反力の垂直成分は小さくなるtと報告されている。
そのため、ランニングや大きいと着地動作時に近位関節によって衝撃吸収が不十分な場合、足底腱膜への負担が増大する可能性がある。
また、体幹筋の活動も全体の動きをコントロールする上で重要となる。
着地動作中の腹直筋と外腹斜筋は、着地後と比較して着地前の空中でのほうが、活動量が有意に高かったと報告されている。
このことから、着地動作に先行して体幹筋が活動することで、着地時の衝撃吸収に備えていると考えられる。
しかし、腹筋群を強く収縮させるブレーキングを行いながら着地動作をすると、膝と股関節の屈曲角度が減少し、床反力も増大したとの報告もある。
そのため、体幹筋によって適切な腹圧や体幹の剛性を調節することが、着地動作時の衝撃吸収に対して、より重要と考える。
足部のローアーチもリスクファクターとなるため、矢状面上の屈曲動作による衝撃吸収のみでなく、近位関節の前額面上、水平面上の動作も足底腱膜炎発症に影響を与えると考えられる。
体幹や股関節周囲筋の筋力低下や協調性低下によって骨盤の回旋、側方傾斜が起こると、運動連鎖によって下肢アライメントも変化する。
股関節の内転、内旋によって足部は回内方向に動くため、アーチは低下する。
アーチの低下は足底腱膜えをより伸張し、足底腱膜にかかる張力は増大すると考えられる。

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