本能性低血圧症と種々の基礎疾患をもとにして低血圧を生じる症候性低血圧症に分けられる。低血圧を起こす疾患には悪性腫瘍や内分泌疾患など様々な疾患がある。
概念)
最大血圧が男子で(100)mmHg 女子で(90)mmHg
に達しないとき、一般的に低血圧という。日常生活に支障をきたす状態wを低血圧症という。
●本能性低血圧症
原因不明。体質的なもので病的な意義は少ないと考えられる。ただし、多彩な愁訴を持つものが多い。
血圧が低い以外に何の症状もない物から、倦怠感、肩こり、頭重感、耳鳴り、立ち眩み、胃部不快感、食欲不振、便秘など多彩な症状を訴えるものまでさまざまである。
【現代鍼灸の治療方針】
愁訴をもつものが対象となる。愁訴を軽減させ日常生活を快適に過ごせることを目標にする。治療は患者のもつ問題に応じて決定する。
督脈、胆経、任脈、膀胱系へアプローチ。
●中医学薬膳学
気虚=過労、病後、加齢などにより身体を動かすエネルギーが減少したパワーダウンの状態。
気虚(気が足りない)の薬膳処方
〇補気(気を補う)=米、山芋、ジャガイモ、カボチャ、キャベツ、インゲン、豆類、干しシイタケ、栗、蜂蜜、肉類、田うなぎ、タラ、いわし、カツオ、スズキ、サバ、にんじん
〇理気(気のめぐりを良くする)=蕎麦、玉ねぎ、らっきょう、みかん、レモン、ジャスミン
陰虚=陰液不足により潤いが足りなくなった状態。
陰虚(陰が不足し熱気がでる)の薬膳
〇滋陰(陰虚、発熱、炎症による脱水、貧血などを改善)
黒ゴマ、黒豆、牛乳、うずらの卵、すっぽん、カキ、貝類、
〇補血(血を補う)にんじん、ほうれん草、小松菜、落花生、ぶどう、ライチ、ひじき、豚レバー、ハツ、イカ、タコ、竜眼肉
〇清熱(熱に用いる)セロリ、きゅうり、とまと、バナナ、メロン、マンゴー、豆腐。

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